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2021年9月10日 

<今日の一枚> Convento dos Capuchos

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シントラ、質素なるフランシスコ会修道院の入り口

本題

リンゴの産地弘前で子供時代を過ごしたわたしは、りんごで育ったとも言える。雪の下(今で言う国光)や、だいなかは大好きなりんごだ。60代半ばまでは洗ったりんごにかぶりついて皮ごと食べていた。それがおいしいのである。しかし、そうやって一度歯を壊してから怖くなり、以来かぶりついて食べるのは止めた。
 
トマトについては、いじましい思い出がある。長男の妊娠初期、とにかくトマトが食べたくて仕方がなかった。が、そのトマトが一番欲しかった時は季節外れ。今でこそ、1年中を通じて、多くの野菜や果物が店頭に並ぶが、当時のポルトガルでは季節外れのものを手に入れるのが難しかった。それで、夫はしょっちゅうトマトを探し回っていたものだ。

トマトもりんご同様、わたしはよくおやつ変わりにそのままかぶりついて食べたりする。
リンゴやトマトの味に気が付いて長い。リンゴのもつ独特の匂いや味がしなくなったのである。トマトについても同様で、皮も実も固い。普通のトマトはもう匂いもしなくなった。

数年前のこと、とある企業のお偉いさんの日本語レッスンを終えて、秘書のヴィルジニアさんに挨拶に行ったところ、「Yukoさん、社の畑で採れたこのトマト、食べてみない?」といただいたことがある。

色がピンクに近く形も普通のトマトの丸みとは違い、どれも不揃いの大きさだ。これが、食べてみると、皮は柔らかいし、みずみずしい。味はと言えば、これまで食してきたトマトに似ているがあっさりしている。大いに気に入り、以来、スーパーで見かけては買ってくるようになった。

ポルトガル語で、「tomato coração de boi(牛の心臓の形をしたトマト)」と呼ぶのだが、英語では「Heirloom tomato(エアルームトマト)」もしくは「Heritage tomato」と言う。

下はわたしが今回買ってきた「tomato coração de boi」

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↑↓普通のトマトと切り口がちがっている
tomato.jpg

エアルームトマト、グリーントマト黒いトマトなど、種類がたくさんあり、わたしはこんな形の小さいのも食べてみたのだが、甘くておやつ変わりに食べられる。

tomato3.jpg

さて、エアルームトマトの「Heirloom」とは、英語辞書を引くと「先祖伝来の家宝」とある。つまり、先祖代々から、毎年種を保存して、各家庭の畑で作られてきたのであろう。 

してみれば、昔、アメリカ映画で「フライドグリーントマトFried Green Tomatoes at the Whistle Stop Cafe」というのがあったのを思い出した。その時は、「へぇ、緑のトマトを揚げたのってどんなのだろうか」と思ったものだが、いつだったかそのグリーントマトをサラダで食べたことがあり、結構気に入ったのだった。

greentomato.jpg

1991年に作られたこの映画はわたしの好きな映画のひとつだ。小さな田舎町の駅前にWhistle Stop Caféというカフェがあり、Fried Green Tomatoesはその店の名物料理。そのカフェを中心に、友情、人種問題やドメスティックヴァイオレンスが取り上げられて、現在と過去を行き来する。

興味のある方は下記で今のところ、見られます。
「Fried Green Tomatoes at the Whistle Stop Cafe」
https://www.youtube.com/watch?v=QeJCHHHIOZg

今日は、たかがトマト、されどトマトの話でした。
みなさまは、エアルームトマト、ご存知でしたか?
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